地域密着型の不動産屋は、基本的には分譲などの売買をメインとしていますので、その分賃貸物件の紹介にはあまり力を入れていません。
また、大手と異なっており大家さん寄りな営業をしてきますので、家賃交渉等をすることはあまり期待出来ません。

 

小さな店舗で営業をしている地域密着型の不動産屋は、そのエリアにある掘り出し物とも言える物件を抱えている可能性があります。
まさにこれが地域密着型の不動産屋の最大のメリットと言えるでしょう。
街中に「○○不動産」「○○商事」などの看板が挙げられ、少人数体制で営業をしているのが地域密着型不動産屋です。
このタイプは直接大家さんとやり取りしている物件と、別の会社とやり取りしているものと両方取り扱っていますが、数があまり多くありません。 気軽に引越しをすることの出来る賃貸ですが、一つ忘れてはいけないのはその物件は貴方のものでは無いということです。
物件のオーナーに借りているという自覚を持ち、常識ある賃貸生活を心掛けるようにしてください。



来客数が少ないから地域密着型が狙い目ブログ:2019-05-16

未熟児で生まれた僕は病弱で、
小学校に入るまでは病院と縁が切れず、
入退院をくり返していた。

歌が得意な僕は、
ベッドの上でおもちゃのピアノを叩いては歌い、
看護婦さんにアメやチョコレートをもらっては、
上機嫌だったと母親に聞かされた。

「三つ子の魂百まで」と言うけれど、
僕のピアノ好きはその頃から始まったらしい。

僕は戦後の混乱の中で小学校に入学した。
先生のピアノ伴奏に合わせて歌いながら
僕もピアノがほしい、
弾けるようになりたいとずっと思っていた。

しかし敗戦後の衣食住にもこと欠く時代のこと、
バラック住まいの僕の家にピアノは高嶺の花だった。

僕が高校生になって間もない頃、
同じコーラス部に席を置く友達の家に遊びに行った。

応接間に黒塗りのピカピカのピアノが鎮座し、
友達が「弾いてもいいよ」と鍵を開けてくれた。

僕は学校にある壊れかけたオルガンで練習していた
「春の小川」を両手で弾いてみたが、
僕の春の小川はさらさら行かなかった。

友達の家で恐る恐る触れた鍵盤のひんやりと冷めたい感触と、
腹にズンと響く重い音が、ピアノへの憧れを一層募らせた。

興奮さめやらぬ僕は
その20時、父にピアノを買ってほしいと懇願した。

父は一瞬、困惑した表情をみせたが…

「この狭い家にピアノを置く場所が何処にある。
ピアノを弾く暇があったらもっと母さんの手伝いをしろ!」

吐き捨てるように言うと
父は乱暴に障子を開け部屋を出て行った。

僕は唇をかみしめ、
父の少し痩せて小さくなった背中を見送った。
それ以後、ピアノの事は一切口にしなかった。